#85座目 飯豊山
朝日もいいけど飯豊もいいで!
学生時代に東北の朝日岳を幕営で縦走し、その原始的なおおらかさに、今時こんな太古の空間のような山があるのかといたく感動しました。その時のコースは朝日鉱泉から入って大朝日岳に登り、主脈を縦走して大鳥池に降りたので、概ね深田久弥と同じルートをたどったことになります。「概ね」と付けたのは、深田久弥は大鳥池から先、へそまで浸かって渡渉をしたからです。
朝日岳縦走に感激し、飯豊も同じような雰囲気の山塊と聞いたので、縦走の機会を伺っていましたが、ご縁がないままアラ還を過ぎてしまいました。
2018年8月、飯豊登山の機会到来。60歳代半ばで縦走できるか不安もあったため、御沢から入り山小屋に1泊して往路を戻ることにしました。
登山一日目は、川入集落の上にある御沢野営場の駐車場から出発、雨が降ったりやんだりという生憎の天気でした。
宿泊予定の切合避難小屋まで標準コースタイム7時間程度、眺望もきかないなか雨具を着て我慢の登山です。地蔵山、三国岳、種蒔山と、一つずつピークをクリアしていくしかありません。三国岳の前後には岩稜やハシゴ場があり、雨の日は特に滑りやすくなりますので、慎重に行きたいものです。
種蒔山を越えるとほどなく切合避難小屋に到着。小屋の前に大きな水槽があり水は豊富でした。
避難小屋ですが、この時期は管理人さんがいて食事付で宿泊できました(お米持参が推奨されていました)。
翌日は、前日の雨で空気がキレイになったためか、小屋で迎えたご来光は鮮やかでした。
ここから飯豊本山までは、草履塚、御秘所など、信仰の山を感じさせるような地名を通過、岩稜があるので注意して歩きましょう。飯豊本山の山頂では、全周囲の展望を満喫しました。
下山は往路を引き返しました。御沢の駐車場まで長い道のりでしたが、晴天に恵まれ充実した一日でした。
(2018年8月中旬登頂)