#64座目 丹沢山

蛭に食いつかれた山

 地名には注意喚起を促すような名称をつけるという話をよく聞きます。低い土地で水が出やすいところに「窪」とつけるのはその例です。
 私が百名山を登った中で、蛭に食いつかれたのは一度だけ、蛭ヶ岳のあたりです。ここで本当に蛭に食いつかれるとは警戒していませんでした。あまりに話ができすぎていて不思議です。

 入山初日は、朝自宅を出て小田急の渋沢駅から神奈川中央交通バスで大倉へ。
 ここから塔ノ岳への大倉尾根はメインストリートのような登山道ですので、横道にそれてみました。戸川林道を経由して政次郎尾根に取りつき、新大日に登ってから塔ノ岳に向かいました。
 塔ノ岳には午後早めに着きまだ余裕がありましたが、ここの尊仏山荘に泊まりました。

 入山二日目は、ご来光を仰ぐことができました。

tanzawa sunrise
塔ノ岳でのご来光

 今日は西丹沢まで、登り下りを繰り返しながら行く長い行程です。尊仏山荘から、みやま山荘のある丹沢山へ。続いて不動ノ峰と棚沢ノ頭を通り、丹沢の最高峰である蛭ヶ岳へ。この途中で脚の違和感を感じ、よく見るとふくらはぎに蛭が食いついていました。皮膚に食い込んでいた頭を引き抜きました。気持ちの悪い虫です。
 蛭が岳からも登り下りを繰り返しながら、臼ヶ岳や桧洞丸を越えていきます。西丹沢のバス停に着くまでにかなり体力を消耗しました。
 西丹沢から富士急バスで新松田駅へ出て小田急の電車に乗り換え帰途につきました。

反省点:初日と二日目のバランスが悪すぎました。初日に次の山小屋まで歩を進めておくべきでした。

(2013年8月上旬登頂)