#55座目 高妻山
弥勒尾根新道は歩きにくかった
山頂までの目安として一般的なものは、三合目・五合目などの標識です。高妻山は、一不動・二釈迦・三文殊(途中略)十阿弥陀をへて山頂に導かれるのが特徴です。ただし一不動までが長く均等ではないので、山頂まであとどのくらいかの目安にはなりませんが、信仰の山であることを感じさせてくれます。
朝戸隠牧場の登山口に着いた時、昨夜からの本降りの雨はまだ止まず、1時間くらい様子を見ていました。小ぶりになってきたので出発しましたが、終日弱いながら雨が残り、ガスに巻かれて眺望も得られませんでした。
最初は沢沿いの道です。登り始めて1時間ほどで鎖場が出現。滑滝の鎖場と、帯岩をトラバースする鎖場です。雨で濡れていたので一層慎重に通過しました。急登に耐え一不動に到着。ここには緊急避難用の小屋が建っています。
二釈迦・三文殊・四普賢の石祠を見ながら、下ったり登り返したりで五地蔵へ。その先に五地蔵山の頂上があります。
六弥勒では、下山に使った新道が分岐しています。その先も七薬師・八観音・九勢至を下ったり登り返したりして、いよいよラストスパートの急登です。十阿弥陀の石祠を通過するとほどなく高妻山山頂です。この先も十一阿閦(あしゅく)、十二大日、十三虚空蔵(乙妻山山頂)へと続きますが、踏み跡程度になるようです。
高妻山山頂から六弥勒に戻り、ここを左に折れて弥勒尾根新道に入りました。この道は笹薮を刈り開いて作ったようで、笹の茎を踏みながら下るので、昨夜来の雨で濡れていることもあって滑りやすく、尻もちを何度もつきながら牧場に降りました。晴の日には展望を得られるかもしれませんが、あまりおすすめできません。
アドバイス
歩行時間も長く、下って登り返すような消耗箇所も多いので、累積標高差が名目標高差よりも大きい山です。加えて途中にトイレも携帯トイレブースもありません(登頂時点の情報)。そのつもりでプランニングしましょう。
(2012年7月中旬登頂)