那須岳
至る所に温泉あり
三本槍岳という変わった山名の由来について、かって会津藩・白河藩・黒羽藩の武士がそれぞれ槍を持って登山し、山頂で槍を立てる行事があったからだと、深田久弥は記しています。すなわち、三本槍岳は三国境だったのです。
登山初日は那須岳ロープウェイ山頂駅からスタート。まずは活火山の茶臼岳を目指します。火山の雰囲気の中を登ること30分程度で山頂に到着です。
茶臼岳を後に峰の茶屋へ下ります。ここから西方に向かい、初日の宿である三斗小屋温泉に降ります。明日登りなおす苦労がありますが、山中で温泉に浸かれるのは嬉しいことなので仕方ありません。
二日目は三斗小屋温泉からまず隠居倉に登ります。急登が続きます。
その先で、峰ノ茶屋から三本槍岳への主稜線に合流するので、ここから北に進路を取り、清水平に到着。その先北温泉や赤面山方面への道を右に分けて、那須連峰最高峰の三本槍岳を目指します。
三本槍岳の山頂からは全周囲の展望に恵まれました。特に、噴煙を上げる茶臼岳の眺めは圧巻でした。茶臼岳は、朝日岳の方が間近から眺めることができますが、ここからは噴煙がよく見えるので、活火山の雰囲気を感じます。
下山は北温泉分岐まで戻り、ここを左に折れて、中の大倉尾根を通り、北温泉に降りました。
登山以外の楽しみ
登山者にとって、下山後至るところに温泉があって汗を流せるのは、那須火山の恩恵です。
登山以外の目的で訪れるのにも、那須には楽しい場所がいろいろあります。
ファミリーでも何度か訪れましたが、一番印象に残っているのは、那須どうぶつ王国。人が投げたフリスビーを犬が追いかけてジャンプして空中キャッチ。瞼の裏に焼きついているシーンです。
クリスマスには、サンタクロースの衣装を着て滑る人はリフト券が無料になるというイベントもあります(那須マウントジーンズスキー場)。最近、各スキー場は夏季の営業にも力を入れていて、とにかく三本槍岳に短時間で登りたい方向けには、このスキー場のゴンドラを利用するのがよいかもしれません。
(2009年8月登頂)(44座目)