都道府県別キャンプ場数ランキング

 2022年9月3日(土)付日本経済新聞朝刊の報道によると、今年8月3日時点でキャンプ場の多い都道府県は、第1位北海道(388ヵ所)、第2位長野県(278ヵ所)、第3位山梨県(235ヵ所)となっています。
 いずれも豊かな大自然に恵まれている地域なので順当なランキングですね。
 第4位に千葉県(207ヵ所)が入っているのは意外感がありました。上位3道県のような山や高原には恵まれていませんが、魅力的スポットに溢れているものと思います。

 なお、この記事中のキャンプ場数は、キャンプ場予約サイト「なっぷ」によるもので、同社に登録されているアウトドア施設(キャンプ場、コテージ等)の施設数です。

第1位 北海道(388ヵ所)

 北海道では、コロナ禍の始まった2020年以降30ヵ所ものキャンプ場がオープンしたとのことです。キャンプが三密を比較的回避できるレジャーであることを考えれば頷けます。

 北海道の湘南と呼ばれる伊達市では、豪華キャンプの代名詞となっている「グランピング」を中心とする「丘の星ぞら」という施設が人気で、休日は予約でいっぱいとのことです。
 驚いたのは、冬寒い道央の層雲峡で、夏季限定のキャンプ場が通年営業に切り替えたこと。厳しい寒さを逆手にとった雪中キャンプを提案しています。

 もう一つの特徴として注目したのが、ソロキャンパー対応です。
 ソロキャンパーの比率は13%と近年増加傾向にあるとのことです(日本オートキャンプ協会による)。
 ファミリーキャンプを卒業した親が、ファミリーキャンパーに追いやられ気味になっている現状を考慮して、ソロ専用サイトが設けられたのは、恵庭市の「メイプルキャンプ場」です。

SPORTS AUTHORITY

第2位 長野県(278ヵ所)

 「森の駅」という新しいジャンルを創設し、炊事をしないでもカフェで食事をとることができる手軽さを訴求したキャンプ場が登場したことが特徴と思います。飯綱高原キャンプ場一帯に多額の投資をして改修したものです。上田市郊外に「道と川の駅」という新ジャンルの施設が2010年に開業していて、多様な楽しみ方の増えている県です。

第3位 山梨県(235ヵ所)

 人気アニメの舞台となったことによる集客効果が特徴的です。
 2018年にテレビ放映が開始された人気アニメ「ゆるキャン△」の舞台となった効果で、市川三郷町の四尾連湖にある水明荘キャンプ場では、冬場の利用者が増え、年間を通して利用者が増加しているとのことです。このアニメは劇場化され、2022年7月全国の映画館でロードショーが始まったので、今後更に賑わいそうです。
 アニメ「ゆるキャン△」を見逃した方は、U-NEXTで見ることができます。

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その他の動向

白馬大池テントサイト
北アルプス白馬大池幕営指定地

 この記事の範疇には含まれないと思いますが、山岳部の幕営地では、コロナ禍の影響を受けて、テントサイトの利用を完全予約制に変更する傾向が顕著です。

 懸念されるのは、気象条件の厳しい山岳部で、天候が悪いにもかかわらず「予約してある幕営地まで行かなけれ幕営できない」との心理が働いて、無理が遭難につながるようなことが起きないかということです。

 このような場合の、山小屋側と登山者側双方の柔軟な対応が重要と思います。