茅ヶ岳

深田久弥氏終焉の地

 山梨県の茅ヶ岳は、「日本百名山」の著者深田久弥氏(1903-1971年)が頂上を目指している途中に脳溢血で最期を迎えた山です。登山路に石碑があります。

深田終焉碑
深田久弥先生終焉之地

 氏は「百を選ぶ以上その数倍の山に登ってみなければならない」と記しています。第二次世界大戦を挟んで多くの頂に立ち、候補リストを作成して選んだのが日本百名山です。
 選択にあたっての基準として、山の品格・歴史・個性の三つを挙げています。百に絞るに当たって葛藤に悩んだ様子が、後記のページに書かれています。
 登る機会がなかったために選に漏れた山もあるようですが、候補の山に登るのは還暦で締め切っています。もし候補探しをあと10年続けていたら名著「日本百名山」は日の目を見なかったわけですから、運命の神様が時間軸を設定したような気がします。

 日本百名山が唯一絶対のものでないことは勿論ですが、この本のおかげで目標設定ができ、完登をめざすプロセスで数々の喜びを提供してもらったと自分は考えています。

深田記念公園と茅ヶ岳

深田記念公園
茅ヶ岳登山口の深田記念公園

 茅が岳(標高1704m)の登山口にある深田記念公園(韮崎市)には、「百の頂に百の喜びあり」と記された石碑があります。
 この公園では、4月に深田祭が行われています。今年(2023年)は深田久弥生誕120周年にあたり、4月16日(日)に行われる予定です(最新の情報については韮崎市観光協会HPを確認願います)。

 公園から女岩を経由して茅が岳山頂に至る登山路のコースタイムは、登り2時間40分、下り2時間です(実業之日本社発行ブルーガイドハイカー「東京・首都圏クルマで出かける山歩き」による)。
 このルートの西側にも並行して登山路がありますが、「深田久弥先生終焉の地」の石碑は通りません。