月山
松尾芭蕉が登った山
江戸時代に、修験者でもない松尾芭蕉が標高2千メートル近い月山に登ったのは驚きです。たいした登山装備もない時代ですから、よく低体温症にならなかったと思います。
関東地方から遠い月山を土日で登るために、運転を頑張り、文明の利器である月山リフトを使いました。遠くの山は公共交通機関を利用した方が楽ですが、西川町営バスで姥沢登山口に入るのは便が悪いので、マイカーを選択しました。時間がない人向けには、山形新幹線とレンタカーの組み合わせがよいかもしれません。
土曜日は天童まで入り、翌朝暗いうちに出るのに便利なビジネスホテルを選択しました。
日曜日の早朝山形自動車道を西に走り、並行して走る国道112号線にちなんで高さ112メートルまで水を吹き上げる大噴水(噴射高日本一)のある月山湖を通り、姥沢登山口まで結構な距離を走りました。
姥沢の有料駐車場に車をとめ、月山リフトの山麓駅まで少々歩いてリフトに搭乗し楽をしました。
リフトを降りてから月山山頂までは、登山地図の標準コースタイムで約2時間です。8月だというのに雪田の残る中、高山植物を愛でながら登っていくと牛首に到着。ここから見上げると月山は雲の中で、山頂からの眺望は期待できそうにありません。
山頂神社に拝観料を払って参拝し、晴れ間が出ないか暫く待ちましたが、ガスに巻かれたままでした。あきらめて往路を戻りました。
駐車場に戻ってから帰路約400kmの長距離運転が待っていました。アラ還だったからできましたが、アラセブの今その気力はありません。
デジカメを使い始めた山
フィルムカメラの時代に一眼レフカメラに投資しすぎた反動で、私はデジカメに移行するのが遅れてしまいました。現像に出す手間もいらずアルバム保存スペースも取らない、こんな便利な物を、なぜもっと早く取り入れなかったのかと後悔しています。
2022年8月6日の日本経済新聞朝刊の報道によると、主要カメラメーカーは、コンパクトデジカメの開発を停止し、今後は高級ミラーレスカメラに経営資源を集中していくとのことです。日本のデジカメ世界出荷台数が、ピークだった2008年の約1億1千万台から昨2021年には約3百万台まで減少したのですから、カメラメーカーが生き残り策を強いられるのはもっともなことです。
レンズ交換式の高級デジカメで撮った画質は素晴らしいですが、ザックのウェストベルトのポケットに入るコンパクトデジカメは、登山中に機敏に撮れるので重宝です。
開発投資をやめるのは致し方ないと理解するものの、生産だけは続けてほしいものです。
(2007年8月登頂)(38座目)