秋の登山の注意点
秋の日はつるべ落とし
夏山シーズンが終わり、秋を迎えましたが、引き続き不安定な天気が続いています。
今年は夏の天候が不順気味だったため、夏の予定が秋にずれ込んでいる方もいらっしゃると思います。また、秋ならではの紅葉狩り登山を計画されている方も多いと思います。
秋は日に日に昼間の時間が短くなるうえ、日没後急に真っ暗になります。日の出日の入り時刻を確認して計画の点検をしてみましょう。
ヘッドランプは年間を通して重要な装備ですが、昼間の時間の短くなる秋は、忘れることの許されない重要アイテムです。
LEDが発明されたお蔭で、低電力消費量の明るい照明を利用できるようになりました。私も、長年使い慣れた大手電機メーカーのヘッドランプから、LED充電式ヘッドランプに買い替えました。比べるのも愚かなくらい明るいです。
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気温低下
山では平地に比べ、秋冬は早めに、春夏は遅めに季節が到来するため、防寒ウェアが重要です。特に危険なのが、氷雨に打たれて体を濡らすことです。低体温症から命の危険に至ることもあります。
透湿防水素材の雨具は必須アイテムです。
ハチは夏に続き要警戒
ハチは小動物ながら強い毒を持っていて、日常的に遭遇するので注意が必要です。
中でも、スズメバチは凶暴で毒性も強く、秋を迎えても巣が大きくなり働きバチも増えていくので警戒を要します。
ハチによる被害を軽減するためのポイントを以下に挙げます。
①黒い色の衣類や携行品を避ける
②香水等強い香りのするものを使わない(ハチを興奮させるため)
③長袖長ズボンを着用して肌の露出を減らす
④手で追い払わない(ハチを刺激するため)
⑤秋を迎えても警戒を怠らない
熊が活発化
秋はクマが冬眠に備えて栄養や脂肪を蓄える時期です。そのため活発に活動するようになります。
対策の基本は、クマ鈴等音の出るものを利用して、人間の存在をクマに知らせることとされています。クマは基本的に憶病な動物なので、先方から遠ざかっていくといわれます。
人を恐れない個体が発生することを避けるため、人間の食料の味をクマが覚えないようにすることも重要です。調理時に臭いの発生を極力抑え残飯を放置しないよう求められているほか、ザックを登山路にデポして山頂ピストンする等、熊がザック内の食料を漁る機会を与える行為を避ける必要があります。
熊スプレーについては、使用したことがないので、効果について語る資格がありませんが、不意に遭遇した際にクマの顔を狙って噴射時間(5~10秒程度)内に正確に命中させることができるのか、経験者以外には未知数です。自分が風上にいるケース以外では命中率が下がるでしょうし、自分が風下にいる場合には自身を攻撃してしまう心配があります。最後の手段の一発勝負アイテムで、切り札になるとは限りません。
山に持参する前に、噴射時間と噴射距離を頭に入れておくことが重要です。