サンパチェンス
安曇野生まれの環境浄化植物
安曇野生まれのサンパチェンスの花を、信州スカイパーク(松本平広域公園)(長野県松本市)で見てきました。花付きの良さが見事で、九州の山に生えるミヤマキリシマツツジを連想させるほどでした。
サンパチェンスは、長野県安曇野市にある「サカタのタネ」の試験場で、インパチェンスを基に開発された品種です。名前の語源は、「太陽の日射しに対して忍耐強い」ことから、sunとpatienceを組み合わせたものだそうです。
春から秋まで長く咲くのも特徴です。サルスベリを百日紅と書きますが、サンパチェンスは150日から200日も綺麗な花を楽しめるので驚異的です。
信州スカイパークは、「信州まつもと空港」を囲むような形の公園です。サンパチェンスは二か所で見ることができ、空港ターミナルビル近くの池のプランター植えのものと、「みどりのプロムナードゾーン」12番駐車場近くの地植えのものです。
信州スカイパークのサンパチェンスは、「もっと長野が好きになる」をキャッチフレーズとしてFM長野が2011年から展開している「エバーグリーンキャンペーン」のイベントで植えられたものです。
サンパチェンスの花言葉は、発売10周年を記念して「サカタのタネ」が2016年に公募したところ、「太陽のように輝く笑顔」に決定されました。私見ですが、公募で花言葉を決めるというのは、珍しい事ではないかと思います。新種の花ならではのケースでしょう。
この花の特筆すべき特徴は、車の排気ガスに含まれる二酸化窒素や地球温暖化の原因となる二酸化炭素を吸収することで、故に環境浄化植物と呼ばれています。それならば、廃業となったスキー場等に植えたらよいのではないかと考えましたが、残念なことに耐寒性が弱いため、日本では一年草としての位置づけになるそうです。広大な面積に毎年植えるのは現実的でないため、耐寒性が強く宿根草(多年草)となる環境浄化植物が開発されると、もっと良いなと思います。
ちなみに、信州スカイパークは信州まつもと空港の緩衝緑地としての位置づけにあり、空港は日本で最も標高の高い場所にある空港です。