筑波山
日本百名山の中で一番標高の低い山
標高876mと、千メートルにも満たない筑波山を日本百名山に選んだ理由として、深田久弥は「歴史の古さ」を挙げています。万葉集に高橋虫麿(むしまろ)が筑波山を詠んだ歌が三首あるうちの一首を紹介しています。
百名山を選ぶに当たって、標高に関する深田久弥の目線は1500mであり、例外的に選ばれたのが筑波山と開聞岳(標高924m)です。
私が登ったのは2005年5月上旬で、詳細な記憶は忘却の彼方ですが、山頂のブナの新緑が鮮やかだった印象が残っています。
筑波山神社からほぼケーブルカー沿に歩いて男女川(みなのがわ)源流を通り、双耳峰のうちの西峰(男体山870m)に先に立ちました。男女川は百人一首にも詠まれています。
東峰(女体山876m)に登った後、弁慶茶屋跡・つつじヶ丘を経由して筑波山神社に降りました。登山道沿にいろいろな奇岩怪岩があります。
ガイドブックによる標準コースタイムはおよそ下記のとおりです。
筑波山神社→1時間30分→西峰(男体山)→20分→東峰(女体山)→1時間30分→筑波山神社
トイレは、ケーブルカーの宮脇駅(山麓駅)、筑波山頂駅、御幸ヶ原、ロープウェイ女体山駅など各所にあり、日本百名山の中で最もトイレに恵まれた山だと思います。
(2005年5月上旬登頂)(28座目)
八溝山(やみぞさん)
一方、茨城県の最高峰は八溝山(標高1022m)です。
山頂まで車道が通じていますが、林道八溝線八合目駐車場から旧参道を歩き、湧水群を訪ねながら山頂をめざしました(下山は日輪寺経由八合目駐車場へ)(登り下りとも各1時間程度)。
湧水群には、水戸藩主徳川光圀(水戸黄門)がみずから名付けた「金性水」、「鉄水」、「龍毛水」、「白毛水」、「銀性水」があり、あわせて「五水」と呼ばれ、1985年環境省の日本名水百選に選ばれています。徳川光圀は「金性水」を最も好んだと言われます。
日輪寺は、7世紀後半の創建と言われる古刹で、大峰山と同じく、修験道の祖師「役行者(えんのぎょうじゃ)」の開山によるものとされています。一度廃寺となったものの、西暦807年に弘法大師が再興し、江戸時代には水戸黄門が支援した由緒あるお寺で、坂東33霊場のうちの21番札所です。
八溝山の名前の由来は、弘法大師が山頂に立ち、八方に谷が走っているのを見て命名したとされています。そのうちの一つが「五水」を源とする八溝川で、久慈川に合流して太平洋に注ぎます。
(2008年6月下旬登頂)
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