キャンプ新潮流 冬キャンプ

 キャンプの新しいトレンドの一つとして挙げられるのが「冬キャンプ」です。そのきっかけの一つとして、2018年にテレビ放映され人気化したアニメ「ゆるキャン△」が冬キャンプを描いたことがあると言われています。

四尾連湖
冬季結氷する四尾連湖

 アニメの舞台となった山梨県市川三郷町の四尾連湖にあるキャンプ場では、冬キャンプの利用者が増加したとのことです。
 アニメでは女子高校生がキャンプを楽しむ様子がほのぼのと描かれていますが、現実には冬キャンプの寒さは厳しいものがあり、上級者や強者が中心になるのではないかと思います。

 そこで、多くの人に気軽に冬キャンプを楽しめるよう「こたつキャンプ(こたキャン)」という企画が登場しました。
 キャンプ場数が全国2位の長野県(脚注)では、2020年に長野市営のスキー場が廃業となった飯縄高原エリアで、市が6億5千万円を投じてキャンプ場一帯を改修し、2022年4月「長野フォレストビレッジ」としてリニューアルオープンしました。この冬から、シェフの料理をテントの中でこたつに入りながらいただき、その後宿泊施設へ移動して暖かく休むことのできるプランが登場しています。

 これと対照的に、キャンプ場数全国一の北海道(脚注)では、厳しい寒さを逆手に取った「雪中キャンプ」を提案するキャンプ場が現れました。北海道上川町の「層雲峡オートキャンプ場」は、従来夏季限定営業でしたが、冬季も週末営業をするようになりました。
 冬キャンプに観光客減少の下支え役を期待する戦略のようです。

 新コンセプトとして広がりはじめた「冬キャンプ」ですが、厳寒にチャレンジする企画と暖かく過ごす工夫を盛り込んだ企画の両方の選択肢があるようです。

(注)日本経済新聞2022年9月3日付朝刊は、キャンプ場予約サイト「なっぷ」による「都道府県別キャンプ場数ランキング(同年8月3日時点)」について、第1位北海道、第2位長野県、第3位山梨県(以下省略)と報じています。

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