斜里岳 インバウンド登山者の多い山
トムラウシ山への登頂後に羅臼岳登山口に向かう途中、右側に美しいシルエットの斜里岳を眺めることができ、登る日を楽しみにしていました。二日続いた荒天も回復し、清岳荘の登山口からスタートしました。
斜里岳は、登りと下りで別ルートを使って同じ登山口に戻るのが一般的です。旧道は濡れた岩場が多く下山に使うと危険が増すため、旧道を登り新道で下るよう推奨されています。
清岳荘から沢沿いに登り、下二股から左の旧道に入って、滝を幾つも見ながら、靴を濡らしつつ登りました。上二股で新道と合流します。
ここからぐんぐん高度を上げ、馬の背を越えると展望も開け、斜里岳が眼前に迫ってきます。
山頂では360度の眺望を楽しむことができましたが、知床方面は分厚い雲に覆われていました。一昨日の羅臼岳は大雨のため、行き交う人も少なかったのですが、今日は賑やかで、外国人の姿を多く見ました。これまでの日本百名山で最も外国人比率が高い山と感じました。
下山は、上二股から左側の新道に入り、熊見峠に到着。そこから急降下して下二股で旧道と合流し、沢伝いに歩いて清岳荘に到着です。
今日は反省すべき点は特に見当たりませんでした。心残りだったのは、付近に見どころがたくさんあることが判ったものの、日程の余裕がなく立ち寄ることができなかったことです。
下山後、斜里岳のシルエットを胸に刻み、後ろ髪を引かれる思いで次の阿寒岳に向かいました。
深田久弥は1959年、清岳荘に前泊し、旧道から登って新道で下山したので、同じルートを辿ったことになります。現在の清岳荘は2004年にリニューアルされたものです。2021年はコロナ対策のため宿泊営業中止との情報が清里観光協会HPに掲載されています。2022年シーズンについては最新の情報を確認願います。
日程が許せば訪ねたかったスポット
清里町には、サクラマスがジャンプして滝を登る「さくらの滝」があります。滝登りは6~8月に見られるということです。
その先に裏摩周展望台があり、弟子屈町側の反対から摩周湖の景色を眺めることができます。弟子屈町側展望台よりも標高が低いため霧の発生する確率が低く、神秘的な湖面を見れるチャンスが大きくなるとのことです。
私は、布施明のヒット曲「霧の摩周湖」を聴いた世代ですので、霧が出てこその摩周湖と思ってしまいます。
(2019年7月登頂、日本百名山92座目)